日中友好の暗転 2013 4 28

 多くの日本人は、「日中友好の暗転」というと、
尖閣諸島や靖国神社のことを連想するでしょう。
 しかし、こうした問題は、
外国政府の意向を受けた日本のマスコミや政治家が大騒ぎしているだけで、
事の本質から少し離れたものとなっています。

書名 中国人による中国人大批判
著者 金 文学  祥伝社黄金文庫

 さっそく、この本から引用しましょう。
「国策としての反日」
「反日は、いつから始まったか」
 反日の深層を探るための最も有効な方法は、
毛沢東・ケ小平時代と江沢民・胡錦濤時代を比較することです。
 一言で言えば、
前者は、親日的で柔らかい対日観に支えられていたのに対して、
後者は、反日的で強硬な対日姿勢であるという対照があります。
 つまり、中国政府と執政者の対日政策によって、
親日・反日の境界が、はっきり分かれるのです。
 新中国の成立後、毛沢東の中国政府は、
親日で穏やかな対日姿勢でした。
 ケ小平時代も、四つの近代化建設のため、
日本が最大の近代化モデルであり、
日本は、よき学習と合作のパートナーでこそあれ、
悪ではなかったのです。
 しかし、1990年代から、江沢民政府となって対日姿勢は豹変します。
それには隠された秘密があります。
政権の腐敗や失敗、山積した国内の矛盾に対する国民の不平や不満を、
外に誘導するという目的から、反日が、最も有力な利用手段として浮上したのです。
 1990年代から現在まで、中国人の反日感情が急上昇した原因は、
中国政府の意図的な反日感情の操作とプロパガンダにあります。
 国内の混乱をまとめるため、
一致団結してアタックする敵として、
ふさわしい条件を備えたのが日本だったわけです。
 反日プロパガンダのため、
中国政府が徹底的に実施したのが、「反日教育」です。
 とりわけ、1990年代からの教科書が「反日」洗脳教育のため、
人為的に作られました。
 1994年から、江沢民主席の直接指示の下、
全国レベルの愛国主義キャンペーンが繰り広げられ、
1995年には、抗日戦争勝利50周年の記念キャンペーンを行い、
全国津々浦々で「抗日記念館」「抗日烈士碑」「抗日戦争遺蹟」などの建設が、
著しく増加しました。
(以上、引用)
 著者は、この本で、江沢民氏を批判していますが、
私は、江沢民氏には同情しています。
 当時、江沢民氏は、党内の権力基盤が弱かったので、
「反日」を利用した面があると、私は思っていました。
党内の権力基盤が強ければ、「反日」を利用する必要はなかったのです。
 今後も、中国の指導者は、党内の権力基盤が弱く、
国民の支持も弱いので、「反日」姿勢が出てくると思います。
 もう一度書きますが、
党内の権力基盤が強く、国民からの人気が高ければ、
「反日」を利用する必要はありません。
 さて、この本は、「中国人による中国人批判」となっていますが、
私としても、似たような気分を味わっています。
 私は、青少年の頃から、中国の古典文学を学ぶだけでなく、
孔孟、老荘思想を学び、さらに、兵法も学びました。
 そんな私からすると、
今の中国は、「おかしな国になってしまった」、
あるいは、「変な国になってしまった」と強く思います。
 私は、現代中国語を全く知りません。
だから、私は、「中国の古典文学」や「孔孟、老荘」から得た知識で、
今の中国を批判しています。

書聖 2013 3 10
 東京国立博物館では、特別展として、
「書聖 王羲之」が展示されていました。
王羲之とは、書を芸術まで高めた書家です。
 私は、書道が好きで、隷書体が得意でした。
もちろん、王羲之の書体も学びました。
 それにしても、昨年の「清明上河図」に続いて、
今年は、「書聖」ですか。
 最近の中国は、政治、経済、軍事は、
ご存知の通り、滅茶苦茶ですが、
文化戦略については、すばらしいものがあります。
 今の中国から想像もできないでしょうが、
確かに中国は文化の面で世界を照らしていた時代があったのです。

































































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